2023-01-18

売上と請求

経理システムは「売上」と「仕入」に分かれています。
売上 仕入
物品の相手先 得意先 仕入先
金銭の相手先 請求先 支払先
金銭情報 入金情報 支払情報
掛取引 売掛 買掛
在庫 減る 増える
元情報 受注 発注

A社がB社に売り上げた場合、A社は売上を計上し、B社は仕入を計上します。
A社 売上 仕入 B社

得意先から見れば自社は仕入先です。仕入先から見れば自社は得意先です。
得意先 仕入先 自社 得意先 仕入先

最終的な得意先は一般消費者です。
企業 仕入先 得意先 企業 仕入先 得意先 企業 得意先 仕入先 企業 得意先 仕入先 一般消費者

第一次産業でも器具や工具、機械などの仕入があります。
「売上」は「仕入」の逆パターンになります。「売上」が分かれば「仕入」も分かります。

売上に必要なのは、「日付」「得意先」「請求先」「金額」です。
「◯月◯日、A商事に100円で売った」
本当はここに商品名や数量と単価も入ってきますが、ここでは省きます。

基本的に企業間での取引は「掛け売り」です。
掛け売りは「商品を先に受け取り、お金は後で払う」取引方法です。
一般的には1ヶ月分をまとめて後払いにします。

なぜ掛け売りなのか?
例えば、得意先C社が金属加工会社だったとします。
C社は材料を仕入れ、加工する事で付加価値を付け、C社の得意先に販売。
材料は数十円から数百円の品目が数十種類あり、仕入先も数十社に分かれていたとします。
これらすべてを現金取引にすると、相当な金額を手元に置き、お釣りも用意しないといけません。
盗難や紛失の危険性も増えます。これらの負担を減らすため、掛取引が一般的となっています。
持ち逃げしないという信用があるからできる事です。

例えば、1月1日から1月31日までの売上金額をまとめて請求します。
このとき「請求書」を発行します。請求書には対象となる1ヶ月分の明細が印字されています。明細を印字せず合計金額のみ出すこともあります。
毎月1日から末日までを区切りとしているパターンを「末締め」と言います。
月単位でなくても構いません、1月21日から2月20日だと「20日締め」になります。
一般的には「末締め」「20日締め」「25日締め」が多いです。他にも、5日、10日、15日があります。全6パターン、まとめて五十日(ごとうび)と言います。
取引量が多い場合、締め日が複数回あります。「15日と末締め」の2回締めや「10日、20日、末締め」の3回締めです。
決算月に末締めする事があります。
「普段は20日締めだけど、3月の決算月のみ 20日 と 末締め 」というパターンです。
1/21 2/20 (通常)
2/21 3/20 (通常)
3/21 3/31 (決算用)
4/1 4/20 (通常)
となります。

請求書は請求先に発行します、得意先ではありません。
愛媛支店に売上したけど、お金は東京本社が払う場合。得意先→愛媛支店・請求先→東京本社、になります。
請求書の発行は、締め日の翌日から3営業日以内が一般的です。

請求書には「入金日」を印字します。
入金日は請求先との契約で変わります。
締めの 翌月20日 払い」 で、1/31締め請求であれば。入金日は2/20です。
25日 締めの 翌々末日 払い」 で、1/25締め請求であれば。入金日は3/31です。
20日 締めの 当月末日 払い」 で、1/20締め請求であれば。入金日は1/31です。
「当月」「翌月」「翌々月」を「月ずれ」と言います。
入金日も基本的には五十日(ごとうび/5,10,15,20,25,末)ですが、稀に「1日」や「26日」もあります。
注意:同じ「入金日」を使っていますが、ここでの入金日は「◯日払い」の部分になります。
入金日を「サイト」で表現する事があります。
「サイト」は締め日から入金日までの日数で表現します。また、1ヶ月は30日で計算します。
20日 締め 翌月 日払い」なら「 サイト40 」(当月 21 日から末日までの[ 10 ] + 翌月1日から 日までの[ 30 ])
末日 締め 翌々月 日払い」なら「 サイト60 」(当月 日から末日までの[ 0 ] + 翌月1日から 日までの[ 30 ] + 翌々月 1日から末日までの[30]
20日 締め 翌月 25 日払い」なら「 サイト35 」(当月 21 日から末日までの[ 10 ] + 翌月1日から 25 日までの[ 25 ])

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